ベルギービールの分類

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フランダース・レッドビール Old Red


西フランダース州で造られる樫樽熟成によるフルーティーで酸味の利いた赤茶色のビール。味わいはブルゴーニュ・ワインにも喩えられる。ランビックビールのようにフルーツを漬け込むことも行われる。
◆レッドビールとは
西フランダース州という限定された地域で造られている赤茶色のビールです。フランダース・ブラウンビールと似て酸味が特徴ですが、巨大なオーク樽による熟成させます。
 ウィーン・モルトを使用するせいでしょうか、ビールの水色は赤ワインと見間違うほどです。さらに、オリジナルグラスとして、ブルゴーニュワイン型のグラスが用意されている場合もあります。赤ワインの代用に造られたという話もうそに思えないくらいです。
 ベルギーでこれらのビールの樽生を飲むと、本当にワインを味わっているような錯覚に陥ります。

 レッドビールとブラウンビールは似ているので、醸造者もあまり名称にはこだわっていないように見えます。ビールに「Oud Bruin(アウト・ブライン)」という表示があるからといって、フランダース・ブラウンビールであるとは限りません。レッドビールにもOud Bruinの表示のあるビールがたくさんあります。
大分類 中分類 表示 生産地域 代表
フランダースの
酸っぱいビール
フランダース・ブラウンビール Oud Bruin 東フランダース州 リーフマン
Liefmans
レッド・ビール Oud Bruin 西フランダース州 ローデンバッバ
Rodenbach
Bourgogne Duchesse de
Bourgogne
Bourgogne des
Flandres

◆代表的生産者
 ローデンバッハRodenbach醸造所が代表です。ビールはラベルに単にローデンバッハと書かれたレギュラー、または、クラシックと呼ぶビールと、ローデンバッハ・グランド・クリュの2種類があります。チェリーを漬け込んだ甘いローデンバッハ・アレキサンダーというのもありましたが、醸造所がパルム醸造所の傘下に入ったことで、同じパルム醸造所傘下のブーン醸造所のクリークと商品がバッティングするという理由で、製造中止になってしまいました。ランビックのクリークとレッドビールのクリーク入りとでは味わいが大分異なると思いますが、残念なことです。
 他に、日本に輸入されているものとして、ヴェルハーゲVerhaege醸造所のデュシュス・ド・ブルゴーニュDuchesse de Bourgogne(河内屋さんが輸入)があります。
◆フル−ツ入りレッドビール
 酸味を特徴とするランビックビール同様、レッドビールには、果実を漬け込んだフルーツビ−ルが存在します。ランビックビールの範疇にフルーツ・ランビックを分類したように、レッドビールにフルーツ漬け込みビールを分類したいと思います。
 ※別の分類として、フルーツ使用のビールを、フルーツ・ビールとしての分類もできると思います。

◆レッドビール一覧◆
ビール名 度数 特徴 醸造所 所在地
Rodenbach 5%   Rodenbach Roeselare
Rodenbach Grand Cru 6.5%  
Rodenbach Alexander 6% チェリー入り。生産中止
Redbach 3.5% チェリー入り。
Petrus Oud Bruin 5.5%   Bavik Bavikhove
Paulus 5%   Leroy Boezinge
Bacchus 4.5%   Van Honsebrouck Ingelmunster
K'8 8% チェリー入り
Ichtegem Oud Bruin 4.9%   Strubbe Ichtegem
Vichtenaar 4.9%   Verhaege Vichte
Queue de Charrue 5.4%  
Verhaege Echte Kriek 5.8% チェリー入り
Duchesse de Bourgogne 6.2%  
Bios Vlaamse Bourgogne 5.5%   Bios
Van Steenberge
Ertvelde
Bios Kriek 5% チェリー入り
Bourgogne des Flandres 5.0%    Timmermans Itterbeek
Bellegems Bruin 5.5%   Bockor Bellegem

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