ビールの原料

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酵母

De Koninckの酵母
 乾燥させた粉末ビール酵母がダイエット食品として人気を博していますが、そのなものを飲むより、生きた酵母が入った地ビールを飲んだ方がより酵母を摂取できるということを、ビール好きは知るべきです。
 それはそれとして、とりあえず酵母については、19世紀の3つの事件、1842年ピルゼンでの「ピルスナービールの誕生」、1857年のパスツゥールによる「酵母の解明」。1883年のデンマークのハンゼンによる「酵母の純粋培養法の発見」(下面発酵酵母・サッカロマイセス・カールスベルゲンシス)を覚えておきましょう。これらの発見により、下面発酵ビールは急速に世界に広がって行きました。
 しかし、ベルギービールに関する限り、あまり関係のない事件だったかも知れません。伝統を守ろうと、上面発酵ビール、さらにはランビックビールに見られる自然発酵ビールにこだわったからです。

酵母の種類

ベルギーでは以下の酵母が使われています。
  • 自然酵母(野生酵母)
    • 86種類の野生酵母。ブレタノマイシセス系ブリュッセルンシス。ブレタノマイシセス系ランビクス。ランビックビールで空気中にある天然の酵母を利用する。酵母の他に微生植物も一緒に取り込む。
  • 上面発酵酵母
    • サッカロマイセス・セレビジア(Saccharomyces Cerevisiae)族。発酵の最中に酵母が上面に浮かぶ。比較的高い温度(一般に常温15〜25℃)で発酵させる。下面発酵酵母より短期間で発酵させる。フルーティな風味を持つ。ボトル内での瓶内2次発酵も可能。
  • 下面発酵酵母
    • サッカロマイセス・カールスベルゲンシス(Saccharomyces Carlsbergensis)。発酵終期に酵母が底面に沈む。低温(8〜12℃)で発酵する性質をもっていて、味も以前に益してさわやか。主にピルスナータイプで使用するが、ローストしたクリスタル麦芽を用いればキリン一番絞り黒生ビールのような黒ビールも造れる。

ベルギーの主な酵母

上面発酵酵母にも多くの種類があります。手造りでベルギービールを造る際、市販されている酵母を集めてみました。
  • Belgian Wit Ale Yeast
  • Trappist Ale Yeast
  • Abbey Ale Yeast
  • Belgian Ale Yeast
  • Saison I Yeast

ベルギービールの魅力
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