台湾お茶紀行(1)
 美味しい茶葉は、台湾にありました。
 1999年7月に台湾を訪れ、お茶屋さんを回った時の記録です。
 台北市内にはお茶屋さんが数多くある。茶店を見分けるのは簡単で、緑色に白文字の看板なのである。「○○茗茶」「○○茶行」といった名前の茶店が多い。

 取扱うお茶の種類を表示している場合もあるが、日本で有名な「凍頂烏龍茶」よりも「高山茶」の表示が目立つ。これは、「高山茶」の方が高級だからである。

 高山茶は、凍頂烏龍茶を生み出す凍頂山(鹿谷地区)より標高が高い1000m〜1400m以上の高い山で作られる。台湾は1年を通して温暖であるが、高山では夏涼しく、冬暖かく、一年の寒暖の差が平地より穏やかだという。時々、1メートル先も見えないような濃い霧が出るが、この霧がお茶の栽培に適している。高山で栽培されたお茶は、低地のものより成長が遅いので、葉が肉厚で成分が凝縮され、風味が増すという。
 台湾では年に4〜6回、お茶を収穫するが、一年のうちで比較すると、成長が早い夏に採れたお茶より、冬茶の方が評価が高い。また、化学肥料は一切使わず、きれいな空気と水、汚染されていない土で育った茶葉、その葉を手摘みして丁寧に作られたお茶が高山茶なのである。
 高山で有名な山には、梅山、玉山、阿里山などがある。
 宿泊した亜都大飯店は民権東路と吉林路の交差点角にある。その交差点、民権東路から北側の吉林路に、茶屋問屋街があった。
 この通りはお茶屋さんの緑色の看板が乱立している。

 それにしても、台湾の道路にはバイクが満ち溢れ、排気ガスで息苦しい。中国本土では自転車だが、台湾はバイク。交通量は多い。
 さて、茶屋問屋街のうちいくつかのお茶屋で茶葉を購入した。どの店でも必ず味見が出来る。茶葉を見て、味を確かめてから購入するのである。
 お茶を入れてもらう時に、中国茶の入れ方なども教えてもらった。

 各店のお薦めは、やはり高山茶。みな自社畑を持っており、その畑で取れた茶葉を製茶し、販売している。
お茶には鑑評会があり、1等の頭等茶は、極めて高額で取引されている。頭等を取った店では、大抵その看板を掲げている。
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