第5回ベルギー王国ビール探訪記（2）


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第5回ベルギー王国ビール探訪記（1）

初日(1)

1.出発

2.Au Brabançon（オー・ブラバンソン）

　出発

出発前に「天ぷらそば」を食べる

サベナSN208

STELLA ARTOIS
25cl 5.2%
苦味と味わいのバランスよし。★★☆

MAES
DOUBLE FILTRATION A FROID
25cl 4.9%
ホップ香り高いが、味わい弱い。★★

　今回の旅は、酒豪揃い。奉行、与力、川崎代官に、ボアセレストの常連客であるベティさん、日本地ビール協会（※当時）の中山さん、小若さん、今年も再び細井先生夫妻、そして店長の山田さんにシェフのセッピィの計10人。さらには現地で、ヴァージナル演奏を学ぶためため古楽の本場ベルギーに留学中という堀江さやか嬢が都合のつく日に合流してのベルギービール旅。

　成田空港からサベナ・ベルギー機でブリュッセルに直行。直行便は楽だが、現在は、サベナ経営破たんのためブリュッセル直行便は無くなってしまった。

　機内サービスのビールは、ベルギービールはSTELLA ARTOISとMAESの2種類で変わらないのだが、アサヒのスーパードライが新たに追加されているのが今までと違うところ。
　サベナはベルギーのフラッグ・シップなのだから、機内でホワイト･ビールやクリークが飲めるようにして欲しい、と言ってきたが、すでにその願いもかなわないまま終わってしまった。

　さて、私の最初のビールはSTELLA ARTOIS。隣の代官はMAES DOUBLE FILTRATION A FROID。STELLA ARTOISは、プラスチックのカップへの注ぎ方がよかったのか、泡立ちがクリーミィで苦味と味わいのバランス良好。★★☆は、今回一番目のビールということでややおまけの採点？。機内12時間の内、再度飲んだときも、MAESと比べ明らかに泡立ちがよく、クリーミィで同じ印象である。飛行機の中で気圧が低いとクリーミィに注げるのであろうか。
　ビール２杯目は、MAES DOUBLE FILTRATION A FROIDであるが、香り高いが味わいに欠ける。喉越しを求めるならMAES★★。

　ビールは以上だが、食事時には、フランスのCotes de Gascogneの白ワインや南アフリカの赤ワイン、スペイン・フレシネ社のカヴァ・ブリュット、フランスのヴァン・ムスーなどいただく。フレシネ社のカヴァのキャップが硬く、なかなか開かない。

　　　★

　ブリュッセル空港に到着後、列車でブリュッセル北駅へ。そこから徒歩でシェラトンホテルに向かう。まだ、1月6日とあって、北駅付近のビルには新年のイルミネーションが施されていて、美しい夜景である。ホテルには午後5時半に着き、チェクイン。

　Au Brabançon（オー・ブラバンソン）

　夜7時、再び集合。ここで、堀江さやか嬢も合流する。
　ウエルカム・ディナーの店は、Au Brabançon（オー・ブラバンソン）。地下鉄でマドウ駅へ行き、ブリュッセルの街の5角形の外側に歩いていく。このあたりは普通のブリュッセル中心部地図には載っていない地域になるので多少不安になる。人通りが少なく、若者などがたむろしている裏通りっぽい道を11名で歩いていくと店はなんとか見つかった。

　ベルギービールが数種類あるということを確認の上、はるばるやってきたのだが、実際には2種類しかなかった。
　山田さんの「ビールは諦めましょう」ということで、ワインと料理を楽しむ。
　アペリティフに選んだものはピノ・デ・シャラント。珍しい飲み物で、葡萄果汁にコニャックを添加し熟成させたものである。ワインにも醸造酒、蒸留酒どれにも分類されない。甘くて美味しい。そのあと、料理合わせ、マコンとコート・ロティを注文する。
　手書きのフランス語のメニューを渡され、山田さんに「料理は何にしますか？」と言われても、皆考え込んでしまうだけ。私もワインのメニューなら手書きでもほとんど読めるが料理のメニューはさっぱり。みな山田さんに適当にお任せである。ロニョン・ド・ヴォー（子羊の腎臓）、馬肉のレア900グラムなどいろいろ注文する。出てきた料理はみな美味しく、美味しいワインと料理とで満足。
　料理をするのはご主人の奥さんだが、料理が評判で地元の雑誌にも紹介されるような名物おばさんらしい。ご主人はもっぱら接客をするが、御年81歳だという。老夫婦二人でやっている家族的な店である。