第4回ベルギー王国ビール探訪記(16)

6日目(3)
6.アウト・ベールセル Oud Beersel
7.ドリー・フォンテネン Drie Fonteinen
8.ホテルで

アウト・ベールセル Oud Beersel

昔ながらのスタイルでカフェに集う。

ランビックビールの聖地はどこか?。一つ揚げるとすれば、それはベールセルの町である。アウト・ベールセル Oud Beerselやドリー・フォンテネン Drie Fonteinenがあることが大きな理由の一つではあるが、ブリューゲルの絵に登場するような人々が今もって昔ながらにカフェに集い、生活している。
 この町は、ブリュッセルから電車で15分程度のところにあるのに、ベルギーの田舎を感じさせる。のどかな田園風景の町で、こうした雰囲気ならばランビックビールの野生酵母の働きも都会のカンティヨン醸造所とは明らかに異なりそうだ。アウト・ベールセル Oud Beerselやドリー・フォンテネン Drie Fonteinenのグーズが最高なのも、こうした町の営みと関係しているに違いない。

 昨年につづき、再びアウト・ベールセル Oud Beerselのカフェにやってきた。店は変わっていない。大型のストリートオルガンもそのままである。今回は、はるばる日本から来た珍しいお客さんということからか、この自動オルガンの演奏を聞かせてくれた。オルガンの音はかなり大きく、ビールを味わって飲むという雰囲気ではない。サービスよく2曲も聞かせてくれた。

ビールは3種類。


クリーク、ランビック、グーズ

持ち帰り大瓶セット

Sherry Poesyのラベル

Oud Beerselの古い瓶

アウト・ベールセルのクリークは、ある本やポスターでは、「Sherry Poesy」という名になっている。このラベルは使用されているのか。瓶ビールの販売も少し積極的になったのが、大瓶3本セットのケースがたくさん並んでいて、購入可能。日本にも輸入されることを期待したい。

【データ】 醸造所 Henri Vanderverden(Laarhedestraat 230,1650 Beersel)
カフェ Oud Beersel(Laarhedestraat 232,1650 Beersel)
Tel:02.380.3396 火曜休 10:00-20:00

ドリー・フォンテネン Drie Fonteinen

ドリー・フォンテネン Drie Fonteinenも2回目。店の前の駐車場に着くともう暗くなっていた。

 ここは、兄弟2人で経営する醸造所兼レストラン。昨年案内してくれたお兄さんのアルマン(Armand Debelder)さんは留守で、この日は、弟のギドさんが醸造所の案内をしてくれることになった。本当はアルマンさんが醸造担当で、ギドさんはレストランの経営担当ということで分業しているので、ギドさんの案内でちゃんと説明してもらえるのか若干心配ではあった。

ドリー・フォンテネンは、以前はランビックビールのブレンダーであった。それが、1998年から本格的醸造設備を導入し、現在、ランビックビールと上面発酵のベルギーエールを造る醸造所となっている。

 ギドさんの説明も昨年聞いたお兄さんのアルマンさんの話とほぼ同じなので、ここでは省略するが、年々自家醸造に力が入ってきているのであろうか、ビールを麦芽から造る行程の説明に時間を割いていた。

昨年、並んでた樽の列は若干減った感じである。また、秘蔵のビール蔵の在庫も減っているようである。そんなわけかどうか、昨年、アルマンさんからいっぱいご馳走になったジラルダンの樽熟成ものなどを試飲することはできなかった。きっと、ビールは全部お兄さんのアルマンさんのもので、ギドさんはお兄さんの許可がないと、自由に秘蔵のビールを出すことができないのかもしれない。

ギド(Guido Debelder)さん 使用するモルト(有機モルト)

麦芽になっていない小麦

麦芽破砕機
冷却プール
クリークの樽 瓶熟成

さあ、ひととおり醸造設備を見たあと、食事である。今回のベルギービールの旅もこの店が最後。フェアウエル・ディナーである。目標としていたビール100種類もいよいよ近づいてきた。ドリーフォンテネンは、ランビックビールを使用したビール料理で有名である。

Salade au Lardons et Vinaigrette de Lambic et Fromage de Gueuze
野菜とベーコンのサラダ

ランビック入りドレッシング
チーズはグーズ入り(ウォッシュではない)
リンゴはグーズ漬け。グーズ煮のジャガイモ
ムール貝のグーズ蒸し(Mosselen met gueuze)
サーモンのソテー

ソースにグーズと地元のチーズを使用
付け合せがアンディーブのギーズ煮
4種類の盛り合わせ

うさぎ(Lapin à La Gueuze)
チキン(Roulade à La Gueuze)
牛(Carbonades à la Flamande)
ターキー(Filet de dinde"Tijl Uilenspiegel")
デザート

味わったビールは


ベールセル Beersel 7%

ランビック
みなさんのおかげで100種類到達できました。みな相当胃腸が疲れている様子。
 十分、ランビックビールと美味しい料理を堪能して、帰途に着く。
【データ】 Stekerij Drie Fonteinen (Herman Teirlinckplein 3 1650 Beersel)
 Tel: 02 .331. 0652 Fax: 02. 376. 07033

ホテルにて

ホテルに着いて、明日の荷物整理。もの凄い数のビールをどう無くすかが問題。以下のビールを部屋で消費する。

いよいよ、帰国だ。


6日目(2) 7日目(帰国)

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