|
|
|
|
ベルギービールセミナー |
ヴァプール醸造所 Brasserie à Vapeur |
|
日時:平成9年9月13日 午後3時30分〜5時
会場:ブラッセルズ原宿店
主催:日本ダイナーズクラブ 内容:ベルギーで造られる特色あるビールのひとつであるセゾンビールの醸造元、ヴァプール醸造所(La Brasserie à Vapeur)のジャン ・ルイ・ディ氏が来日し、テイスティングをしながら自社のビール造りについて解説した。 |
セゾンビールとは
農家が、冬の農閑期に醸造するビールで、自分たちが夏、農作業中に喉を潤すために飲むビールとして醸造していた。夏まで腐敗しないように様々な工夫がされているスペシャルビールだが、醸造所は数少ない。
ヴァプール醸造所(La Brasserie à Vapeur)について
創業1785年。いまだに1885年製蒸気機関により、蒸気の(à
Vapeur)動力だけで稼働している醸造所である。1984年に現在のジャン・ルイ・ディ氏がこの醸造所を引継ぎ、現在にいたっている。
ジャン・ルイを含め3名で醸造している小規模な醸造所で、
一ヵ月1回の醸造で4,500L、大瓶で約6,000本を生産する。年産では約1,000hlという。
ビールのタイプ
造るビールは、一般的にアルコール度数のかなり高めの重い味で、乳酸のおかげで保存性と際立った酸味が得られ、
麦の濃縮した味わいとホップの苦みが感じられるのが特徴である。瓶詰め後も熱処理が加えられず、瓶内熟成ビール
として濾過も最小限にしている。 |
|
SAISON DE PIPAIX
アルコール度数6度。創業当時からのレシピで、オレンジの皮やアニス、コリア
ンダーが入っているが、なんとホップが入っていない変わりビールである。 ベースは、ペールモルトとアンバーモルト。 |
|
VAPEUR EN FOLIE
アルコール度数8.5度。@は、昔のレシピで作っているがこのビールを含めて
他のビールは、ジャン・ルイのレシピで醸造しているという。
スパイスとしてクミン他を使用している。 |
|
VAPEUR ROUSSE
アルコール度数8度。スパイス として古いレシピに載って
いたチコリやコリアンダー他を使用。苦みと酸味を強く感じるビールである。
ジャン・ルイの話ではこのビールの製造をやめたかったが、奥さんが気に入っていたビールだったので、やめられなかったという。 |
|
COCHONNE
アルコール度数9.5度。閏年に造るビールが欲しかったということで、仏語の閏年の語‘bissextil'をもじった‘bissexuel'(両性の)
からこのビールを思いついた(ラベルの性マーク)。
10月の祭りのためのビールで、1回限りの醸造のつもりだったが、奥さんが「造って!」と強く言ったので今も造るという。
COCHONNEは仏語で「豚」の意だが、さらに学生たちの鄙猥な遊びの名でもあるということ
(通訳した野坂店長は、ジャン・ルイの言葉の翻訳は不能で意を察して欲しいという)
らしく、ラベルにそれが表現されている。
カナダのケベック州に輸出を計画したが検閲に引っ掛かったので、
下着を着用したラベルを作成し、さらに‘CENSUR'(検閲済)
と印刷して輸出しているそうだ。(なお、日本では検閲なしのラベルで通関OKである。)
スパイスとしてチコリの根が入っている。 |
|
|
以上のビールを味わった他、ビールを蒸留したという、まだ名の無い独特な蒸留酒も味わう。料理もジャン・ルイ手作りのマスタードで ポークソーセージを戴いたりと楽しい時を過ごす。 |
|
【データ】ヴァプール醸造所(La Brasserie à
Vapeur)
(3269)66.20.47 FAX(3269)66.71.32
|
|
ベルギーの夕べ |
上述のセミナーに引き続き、平成9年9月16日、ベルギー大使館においてジャン ・ルイ・ディ氏を招いてのパーティが開催された。
ヴァルプール醸造所のビールを中心としたベルギービールと大使館で用意したベルギー料理に大いに満足。 |
|
|
|
|