日本初のベルギービール専門店として1986年にオープンしたブラッセルズ神田店だが、この2006年2月14日に開店20周年を迎えた。
ベルギービール専門店としては、この2年後1988年にボア・セレスト(赤坂)がオープンしたのが古いところ。ブラッセルズ自身も、その後神楽坂店、原宿店、神谷町店(今は無いが茅場町店、西麻布店などもあった)、カフェ・ヒューガルデン、イドロパットなどの支店を増やして来たが、神田店はホームページでも「1986年に開店したブラッセルズの旗艦店。それぞれ違った楽しみ方ができる3階建てのお店は、日本のベルギービールの聖地」との位置付けられた店。その神田店でベルギービール業界を支え、発展に寄与してきたのが、長らく神田店の店長だった滝沢氏。その後滝沢氏は輸入担当に昇格し、今は斉藤ジョージ店長が店を切り盛りする。
・ブラッセルズ神田店20周年
20周年を迎えました お陰様でブラッセルズ神田店が20周年を迎えます。それを記念
して2月14日(火)に限りご来店のお客様にささやかなプレゼントをご用意しております。 ご来店お待ち申し上げております。
2006年2月14日で開店20周年を迎えるというので早速伺った。お店には小西酒造の方などベルギービール業界の方々が入れ替わり、お祝いにやってきていた。カウンターにはお祝いでいただいたと思われる花が飾られ、いつもと違う華やいだ雰囲気である。
20周年記念のポスターがジョージ店長の手により作成され、来店したお客さんは、そのポスターの下欄の余白にお祝いのメーッセージを記入すると、それを店内の壁に貼ってくれる。しばらくお店にいると、あとから来たお客さんのお祝いの言葉で店内は満たされた。
この日の樽ビールは20周年だからといって特別なビールが用意されているはなけはなく、いつものグリゼット・ブロンシュ、サン・フーヤン・ブロンド、ゴイヤス・トラディションの主力の3つ。なお、グリゼットのグラスの500ml容量のものがあって、これが250mlのものと形状が異なる。ブラッセルズ神谷町店でも倍量のグリゼットを提供するが、グラスは250mlの形状に合わせて日本で特注したオリジナル。神田店のこのグラスは250mlとは形状を異にするベルギーオリジナルグラスである。イギリスの1パイントグラスのイメージがある。
樽ビールをいただいたあと、ボンブーをいただく。ボンブーの正式な名は「Avec
les Bons Voeux de la BRASSERIE (醸造所より幸福とともに)」で、20周年記念のお祝いにはふさわしいビールである。
なお、お店ではこの日のお客さんのお土産として、特別なラベルのビールが用意されていた。とあるビールのラベルを剥がし、それに記念ポスターの図柄のラベルを貼ったもので、1人1本のプレゼント、中身は飲んでのお楽しみということ。120本用意されたが、この日のお客さんだけにプレゼントをしたということで、90本くらいが振舞われた。
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後日伺った話では、お土産ビールの中身はサン・フーヤン・クリスマス。また、当初ポスターの文字Merciが別の単語だったが、あまり使わない言葉ということで、急遽ポスターもビールラベルも作り変え、前日にラベルの張替え作業を行い大変だったという。
ブラッセルズのホームページには、かって神田店は「日本におけるベルギービールの歴史はこの店の歴史でもある。筋金入りのビール通によって鍛えられたビアバー『ブラッセルズ』の旗艦店」であるとの記載があった。これまでの20年同様、これからの20年も、さらにずぅっとベルギービール通の聖地であって欲しい。 |