ワールドフェスタ・ヨコハマ 2005
日 時:2005年10月8日(土)・9日(日)
会 場:横浜・山下公園

主催:ワールドフェスタ・ヨコハマ実行委員会(財団法人横浜観光コンベンション・ビューロー、山下公園通り会、横浜市、社団法人横浜青年会議所、横浜商工会議所)
昨年は生憎の天気で開催初日は中止となったが、今年も天候が心配される天気の中開催されたが、非常な人出を得たようである。
 さて、1995年から開催されているワールドフェスタ・ヨコハマは、「食べて、遊んで、世界の旅」をテーマに、世界の名物料理を味わいながら世界の音楽や踊りを堪能し、会場を散策しながらあらゆる国々のエキゾチックな民芸やグッズを見て歩くという、まさに居ながらにしてミニ世界旅行ができてしまうイベント。
 今年の食のテーマは「世界のスパイス&ハーブ祭り」ということで、会場の各ブースはそのテーマに沿ったメニューに工夫を凝らしていた。
   
ベルギーの屋台は、例年ビアカフェ・ブラッセルズが出店しているので、私は今年も顔を出した。ブラッセルズ各店長らが忙しい中、ビールの販売などを行っていたが、グリゼット・ブロンシュ樽生がプラスチックカップ1杯500円のほか、瓶ビールがブロンシュ・ド・ブリュッセル330ml、モアネット・ブロンド250ml、グリゼット・フリュイ・デ・ボア250ml、アベイ・デ・ロック330ml、アルティチュード330mlを各500円で提供していた。「今年は賞味期限切れのビール無しで、こんなに持ってきちゃった。」とはT氏の言。例年、おつまみはフリッツであったが、今年はムール貝のワイン蒸し。祭りのテーマ「スパイス&ハーブ」を意識しての選択であろう。しかし、残念ながら、私が訪れた時には完売していた。なお、ムール貝のワイン蒸しも500円。
ベルギー以外のテントでは、ドイツのテントではホフブロイハウスのオクトーバーフェストビール樽生、、同デュンケル樽生、同オリジナルミュンヘン樽生、イエバー瓶、Frankenheim Alt瓶、トルコのテントでは、エフェス瓶・、エフェス・ダーク瓶、メキシコはコロナ瓶、ブラジルはブラマー缶、台湾は青島ビール瓶(中国)、バングラデシュはキング・フィッシャー瓶(インド)、インドネシアはビンタンなど各国多彩なビールが販売されていた。

Philippe Lefebvreさんと記念写真
10月8日(土)の午後は、ベルギーから来日中のブロンシュ・ド・ブリュッセルやフローレフなどの銘柄を醸造するルフェーブル醸造所の社長Philippe Lefebvre氏がテントにいらっしゃった。ベルギーからカザフスタンに寄り、日本に来日。日本の次はカナダへ向うという。日本では、7日(金)に来日後、ブラッセルズ神谷町店、8日(土)が、ここ横浜。
 ブラッセルズの滝沢さんは、「ルフェーブルの社長が来ているのに樽がグリゼットというのも申し訳ない」などと言いながら、私を紹介してくれた。Philippe Lefebvre氏は醸造所の5代目。若く見えるので6代目のポールさんかと思って聞いたら、5代目のフィリップだとの答え。その後、ルフェーブル社長から私のいくつかの質問に対し答えをいただいた。
 まずは、この日テントで販売している唯一のルフェーブル社のビール、ブロンシュ・ド・ブリュッセルについてであるが、他社の白ビール(ホワイト・ビール)に比べ、やや甘い香りやハチミツを思わせるスイートなビールであり、飲みやすく美味しいのはなぜか?との質問には、白ビールとしての特徴を出すためのスパイス(コリアンダーやオレンジピール)の使用量を他社よりも少なくしているとの答え。他社の白ビールは香辛料を使いすぎているとも言い、あえてスパイスの特徴を出さないようにして飲みやすくしているらしい。
 つぎに、アベイビールのフローレフ・ブロンド、ダブル、トリプル、メリオールの4つのビールの質問には、ダブル、トリプル、メリオールの3つは、フローレフ修道院のレシピである。ブロンドは最初無かったが、消費者から作って欲しいと言われ作ったビールであるとの答え。(※一応、修道院の承認を取っている。)
 では、ブロンドは醸造所のレシピであり、他の3つは修道院のレシピということですねと念を押すと、修道院のレシピも、昔の麦で作るというレシピのため、その麦が今はないので現在ある麦で作っているとの答え。昔の麦とはスペルト麦とかカラス麦、オーツ麦などを指しているのであろう。
 さらに、セゾン1900に関し、セゾンビールとはどういうビールか?との質問には、他社にもセゾン・デュポン、セゾン・シリー、セゾン・ド・ピペ、セゾン・・・とセゾンの名が付くビールがそうである、との答え。基本的にセゾンの名がつくビールであるという判断である。しかし、どういうカテゴリー、規定のビールなのかと再度尋ねると、高発酵のビールでアルコール度数が5%前後、アンバー色のビールで、セゾン・デュポンはちょっと度数が高いし、セゾン・シリーはちょっと酸味が強い、との答え。なんとなく社長がイメージしているセゾンビールが判ってきた。定義とかあるのかとの質問には、セゾンビールは、季節ごとのシーズンビールの意味ではない。冬の原料で作って夏に飲むということを昔行っていて、昔は季節ビールだったが、今は一年中作っている。代々作っていて、私の代では初めから一年中作っているとの答え。以上いくつか答えをいただいたが、これらを総合したものが、セゾンビールを作っている方のセゾンビールに対する定義なのであろう。
 まだまだ、質問したい事項はたくさんあったが、私のために時間を割いていただいたことに感謝して、お別れした。
 なお、この日の夜は、渋谷イドロパット、翌9日(日)は一日休み、10日(月)は鎌倉を訪れたのち、逗子のカフェ・ジャメルに訪れたという。

ベルギービールの魅力
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