第6回 Beer Lover's Club ベルギービール試飲会
日時:2005年9月24日(土)
    15:00〜21:00
場所:ボア・セレスト(赤坂)
主催:Beer Lover's Club

参加費:10枚綴りチケット3500円を購入

※奉行参加
 第6回のBeer Lover's Clubベルギービール試飲会の当日は、ちょうど開会の時刻近くになって生憎の雨。それでも午後3時から9時という開催時間中にお客さんが入れ替わり訪れ、盛況であった。
 前回から、ビールは1本単位ということに変更になり、チケット2枚から330mlのボトルを味わうことができる。試飲会というより、味わう会といった方が適切である。大瓶を除く約200種類のリストからビールを選ぶシステムに変わりはなかったが、今回の目玉として、Gueuze Fond Tradition (Saint Louis)と1999 Oude Gueuze(Drie Fonteinen)が出品され、それぞれ、チケットが2枚、後者は5枚で提供という太っ腹さ。
 ボアセレストのビール管理は徹底しており、冷蔵庫も4℃、6℃、8℃、10℃、12℃、14℃、15℃の7段階で温度管理しており、それと室温を加えれば8段階となる。こだわる方は、ビール温度が何度なのか聞いてみるのもよい。
 なお、ビールの王冠を曲げずに開栓できる「Trappe」の栓抜きを、店長の山田さんに寄贈したので、それで開栓していただいた。
 店長お薦めのビールも含め、以下、私が試飲したビールを紹介する。
飲んだビール
1. 1999 Oude Gueuze (5% 75cl) Brouwerij Drie Fonteinen 輸入:小西酒造
山田さんによると、当初、酒屋からの在庫リストに”ドリー・フォンテイネン”と有り、試供品を取り寄せると、輸入されていないはずのMillenium Gueuzeであったという。そこで、注文すると届いたものは1999 Oude Gueuzeであったという。いずれにしろ素晴らしいビール。賞味期限は2004年12月。
ビール開栓時にはポンという大きな音せず、泡立ちがあまりない。オレンジ「色でグレープフルーツ風味の酸味。
グーズを格付けすると、ドリー・フォンテイネンは横綱なのだが、横綱がいつも勝ち続けているわけではないのと同様に、このドリー・フォンテイネンのボトルは横綱の負けの時のよう。 
2. Leute Bokbier(7.5% 33cl) Brouwerij Van Steenberge 輸入:大月酒店
赤みがかった暗いブラウン。濁りのないクリアーさ。泡立ち特によし。瓶底にはありがあった。さまざまなスパイスが入ったビールである。養命酒の様とは山田さんの言。
 さて、ボックビールとは、
「原麦汁濃度が最も高いカテゴリーに属する、果実様の芳香に富んだ、コク、麦芽の風味の強いビール。
 14世紀、北ドイツの町、アインベックのビールギルドで作られ、その後南ドイツのバイエルンに伝わり、ウィリアム5世の宮廷内醸造所で造られるようになった。アインベックが訛って、ボックとなったといわれている。しかし、このボックの由来を知らない人々は "Bock”からドイツ語の“Ziegenbock”(雄山羊)、“Steinbock”(アルプスの野生の山羊、山羊座)を連想し、山羊の絵をラベルにかざった。その結果今でもラベルに山羊の姿を戴いたボックビールをよくみかける。」
 ということで、このリュート・ボックビールにも山羊の絵が描かれている。ベルギーのボックはドイツのボックとは形を変え、例えばChouffe Bok 6666には、オレンジピールやタイムなど使用されており、このリュート・ボックも各種スパイス使用の味わい。
 なお、、このビールのオリジナルグラスは変り種グラスである。
3. La Sambresse Blonde (8% 750ml) Br. Brootcoorens 輸入:-
2005年1月のボアセレスト・ビールツアーで訪れたブロートコーレンス醸造所のビール。ベルギーの水は基本的に硬水であるが、「スパ」のような軟水もある。この醸造所のビールを口に含むと極めて柔らかい口当たりで、軟水で仕込まれていることが判る。素直な麦芽の味わいのビール。あまり特徴を出さないで作ったおとなしい味わいだが、心引かれる魅力がある。
4. Grimbergen Tripel (9.0% 33cl) Br.Alken-Meas 輸入:(株)廣島
5. Grimbergen Tripel (9.0% 33cl) Br.Alken-Meas 輸入:(株)廣島
旧ラベルは賞味期限2004年のもの。新ラベルは2006年3月のもの。グリムベルゲンは賞味期間が短いビールなので熟成には向かないようである。
 旧ラベルは色がやや暗く味わいにボリューム感があるが、熟成した老味がある
 新ラベルはやや明るく香りが高い
6. Gueuze Fond Tradition (5% 37.5cl) Br.Van Honsebrock 輸入:廣島
開栓時の音どおり、やはり発泡感が弱い。賞味期限は2007年10月のもの。酸味のある味わいはいつもどおり。グーズを格付けするとグーズ・フォンド・トラディションは関脇級。
7. De Graal Blond (6.5% 33cl) Br.de Graal 輸入:-
「デュ・グラール」とは「聖杯」の意。オリジナルグラスもカッコよく、脚に玉が付いて高級感がある。
 麦芽のボリューム感ある濃いビール。ブロンド色で全体にオリがある。ドライホッピングをしている。
8. Bornem Dubbel (8.0% 33cl) Br. Van Steenberge 輸入:(株)廣島
9. Bornem Dubbel (8.0% 33cl) Br. Van Steenberge 輸入:(株)廣島
アベイビールのボーネンのラベルが大きく変わった。ラベルが変わると味も変わるのか?その確認のために飲み比べ。若干旧ラベルの方が暗めで、熟成した感じ。基本的には同じ味だが、ロットや輸入時期の違いによる輸入状況、保管状況の違いでしかなさそうである。違いをあまり感じないということが逆によい状態で保存されていたとの証でもある。
 よい状態で熟成させたビールは素晴らしいが、それができなければ、賞味期限内に飲むことをお薦めする。
9. New Belgium 1554 (8.5% 33cl) New Belgium Brewing co.(アメリカ・コロラド州)
New Belgium Brewing co.は、アメリカ・コロラド州にあるマイクロ・ブルワリーのビールでベルギータイプのビールを多く醸造している。会の終わりごろ、ハレルさんが来場したが、そのハレルさんがアメリカから持参したお土産ビール。1888年出版の本に「Zwartbier」の記述があり、ベルギーで調査の結果、1554年にこのビールについての記述が見つかったのだという。つまり、約500年前のレシピに基づいて造られたビールというわけである。
 色は暗いブラウンで、ポーターやスタウト風。
10. De Graal Gember (8.0% 33cl) Br.de Graal 輸入:-
Gemberは、ジンジャーのこと。はっきりしたジンジャー風味があるボリュームあるビール。色はやや暗いブロンド。ジンジャー風味が好みの分かれる所。よく出来たビールである。

ムール貝のワイン蒸し

貝の中には、たまにメクラガニが入っている

ボア・セレスト
住   所:港区赤坂2-13-21清川ビルB1
電   話:03-3588-6292
営業時間:午後6時〜11時(ラストオーダー10時)日曜・祭日休み

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