愛・地球博 Beer Report (1) ベルギー館
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愛・地球博

2005年3月25日(金)〜9月25日(日)
長久手会場

※奉行は8/17に来場。(この日の入場者数は、130,449人、最高気温33.5℃。)
 愛・地球博(愛知万博)のベルギーパビリオンにおいて、ベルギー国内12の醸造所から瓶ビール26種、生ビール6種を用意するとの報道があったのは、オープン前の3月11日。その後、会場を訪れた方々のからの情報により、そのビールの全貌が明らかになってきた。日本でもこの万博会場でしか味わえない貴重なビールも含まれているということで、是非一度は訪れてみたいと思っていたが、家族旅行の一環として万博会場を訪れる機会があったので、僅かではあるが、ベルギー館及び会場内の珍しいビールについて取材してきたので、ここに報告する。
ベルギー館
ベルギー館はグローバルコモン4に位置し、北ゲートや東ゲートから最も遠い場所にある。グローバル・ループに沿っていくつかのパビリオンを見学しながら歩いてベルギー館へ向っていたが、1キロ以上歩いて着いたのは午後3時前。ベルギー館は混んでいないとの話もあったが、行列ができていて10分待ちの状態。食事は11時30分から3時までで、3時からはデザートタイムになるので、早くレストランに入りたい。しかし、ビールがあるレストランへは、直接入ることができず、パビリオン見学した後でないとのレストランの入り口の行列にならぶことができないように整理されていた。パビリオンの入場の列とは別に、マネケンのワッフルやアイスクリーム(ガレー・トリュフ・ソフト600円)を購入する人たちの長い行列が出来ていた。
 さて、入場するとすぐベルギーのクッキーを貰って中へ。展示されている絵画をモチーフとした幻想的な「絵画的なオペラ」をやや早めに通りすぎて、レストランに入る列に並ぶ。レストラン内は、レストランの会計をする人とアイシクリームの会計の行列とで混乱した人たちや、レストラン出口からレストランに入れると勘違いした人たちが立ちつくして混雑している様子。
 レストラン名は”ベルジャン ビア ブルワーズ レストラン&カフェ”。レストランの席数は、1階にカウンター20席、テーブル80席の100席、中2階にも50席があるが、入り口から見ると、注文をまだ出来ないでいる人や、料理が出てくるのを待っている人ばかり目につき、オーダーと厨房の不手際が予想された。列の先頭のグループもなかなか席に案内されず(空いている席がないので当然だが)、いつまで待たされるのかイライラが募ってくるばかり。
 1階席がまったく不動のまま時間が過ぎたとき、急に案内が、列先頭の2名グループ、3名グループと順順に続き、どんどん「来い」と手招きされる。手招きするのはレストランで働くベルギーから来ているギャルソンである。一度にかなりの人数を招いたが、全て中2階へ案内するようである。中2階の席へは案内しないようにしていたらしい。
 さて、やっと中2階の席に着き、メニューを受け取る。
メニューをじっくり見る。ビールメニューで4ページを使用しており、ビールに簡単な説明も付けられている。樽生ビールは6種類の記載がある。銘柄は
  1. ヒューガルデン・ホワイト 900円
  2. ベルビュー・クリーク 900円
  3. ステラ・アルトワ 800円
  4. デリリュウム・トレメンス 1200円
  5. マレッツ 6 1200円
  6. ドシャス・デ・ブルゴーニュ 1200円
の6種類で、事前の情報どおり。ドシャス・デ・ブルゴーニュ樽生は会期オープン当初は入荷していなかった様で連休中に行かれた方から不満の声を聞いていた。(5月連休明けからの提供であったらしい。)
 外の看板には本日のランチにステラ・アルトワが付く(サーモンサラダとホワイトワインソースあえ ”ステラ”生ビール2500円 11:30〜)と書いてあったのをチェックしていたが、もうこの時点で午後3時を過ぎていた。ランチもなさそうなので、メニュー最終ページに記載されている牛肉のカーボナード(リンゴソースを添えたビーフシチューとベルギーのフライド2200円)、白身魚(白身魚(たら)とマッシュポテトとホウレンソウ2300円)、ムール貝(白ワインソースのムール貝とベルギーフライドポテト2000円)を注文しようとしたが、逆に「ランチしかない」という。ビールはステラ・アルトワが付くという。では「それで良い」と注文すると、ギャルソンは下の階に降りていってすぐに戻ってきた。「ランチはナクナリマシタ。牛肉のシチューはマダアリマス。」とのこと。えっ、さっき私は牛肉のシチューを注文したではないか?
 いろいろ言ってもどうせ埒があかないので、「では牛肉のシチューと、デリリュウム・トレメンスの樽生」とメニューを指差し注文した。早速ビールが出てきた。が、グラスが2つ。
 ランチに付いていたステラ・アルトワ樽とデリリュウム・トレメンス樽でのグラスである。ランチをキャンセルしたのに、おまけに付いてくるステラ・アルトワだけが注文票に残っていたようだ。会計時にはやはりしっかりステラとデリの料金を取られてしまった。
 ビールは、コースターも置かず、無造作にトンとグラスをテーブルに置く。料理の皿もガキャンとテーブルに置く。サービスも何も無く、いかにも万博客をバカにしている。他の客からもかなり酷いとの苦情の声が漏れ聞こえる。ベルギーの国を紹介しようとバビリオンを出店している祖国に対し、これでは逆効果であろう。いくら忙しくても、キチンとした接客を持ってすべきと考える。ベルギーのイメージが他バビリオンのレストランの良さと比べ、酷すぎである。料理の量(ポーション)が値段の割に少なすぎなのも良くない。料理を食べる目的なら他のパビリオンへ行くべきである。
 さて、樽生を2杯飲んだので、別のビールを頼もうと、メニューを再チェックする。瓶ビール26種類は確かに記載されて、本邦初の「カプシンヌCapcine 1,500円」が掲載されていた。このカプシンヌはリーフマン醸造所の新しいビールである。しかし、3月の万博開幕以来、このビールを飲んだ人の話を聞かない。是非、自分で注文してみたいと思っていた。しか、いざ注文してみるとギャルソンの「アリマセン。」との声。「このビールを売っていたことがあるのか?」の質問には「ワタシ、ニホンゴワカリマセン。」という回答。メニューをよく見るとカプシンヌだけ、ビールに対する簡単な紹介文が空欄になっている。どうも、カプシンヌCapcineは、このまま提供され仕舞いで終わるようである。BBの看板にはしっかりCapcineのロゴが掲載されているのに残念である。
 メニューのあっても品切れビールが続出のよう(※万博会場で最も高価なビールであるというデウス8,000円も無し。)。樽生でデリリュウム・トレメンスとともに本邦初になる「マレッツ 6」や「ドシャス・デ・ブルゴーニュ」を注文するがいずれも無いという。ドシャス・デ・ブルゴーニュ樽生は相当美味しいとの話であったので残念である。
 他のビールは全て飲んだことがあるので、もうこの辺でベルギー館を止めにして、他の国のパビリオンを訪問することにした。
ベルギー館の瓶ビールメニュー
【瓶ビール】
◆ホワイトビール
ティチェ・ブランシェ 250ml
ヒューガルデン・ホワイト 250ml
◆トラピストビール
オルヴァル 330ml
◆アビイビール
マレッツ・ブロンド6 330ml
マレッツ・トリプル10 330ml
トリプル・カルメリート 330ml
◆レッドビール
ローデンバッハ・グランクリュ 330ml
ドゥシェス・ド・ブルゴーニュ 330ml
◆ゴールデンエール
デュベル 330ml
デリリュウム・トレメンス 330ml
ギロチン 330ml
プランタン・シリー 330ml
ラ・シュフ 750ml
ルシファー 330ml
◆ピルスナー
ステラ・アルトワ 330ml
◆スペシャル・エール
ブルージュ・トリプル 330ml
カプシンヌ 330ml
デリリュウム・ノクトルム 330ml
デウス・ブリュット・デ・フランダース 750ml
グーデン・カロルス・クラシック 330ml
グーデン・カロルス・トリプル 330ml
グーデン・カロルス・キュヴェ・ヴァン・ド・ケイゼル 750ml
パウエル・クワック 330ml
◆フルーツビール
リーフマンス・クリーク 375ml
ニュートン 350ml
ピンク・キラー 250ml
※リーフマンス・クリーク 375ml、ルシファー 330mlは小西酒造で輸入
                                →愛・地球博 Beer Report (2)へつづく

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