ジャパン・ビア・フェスティバル2005 in 東京
日時:2005年5月7日(土)・8日(日)
 7日(土)14:30〜19:00
 8日(日)12:00〜17:30
場所:恵比寿ガーデンプレイス ザ・ガーデンホール
主催:日本地ビール協会
参加費:3800円(前売3400円)
※同日大阪会場でも開催。5/7に参加。
 今年はリアルエールコーナーが出来、リアルエールを醸造する地ビールメーカーの奮闘が目立った。本物のビールを求めるビール愛好者が増え、このビアフェスでも会場を埋め尽くすほどの参加者を得、地ビールの将来に明るい兆しを感じた。
 地ビール普及に対するいくつかの牽引力となっている醸造所のブース、そして、地ビールパブの草分けである両国の「ポパイ」のブースでは、本当に美味しいビールをいただくことができた。
 木内酒造等の輸入による海外ビールの樽生ビールも健在で、このビアフェスがかっての「地ビール祭り」とはすでに衣を替え、世界のトップクラスのビールと日本の地ビールを比較し味わえるインターナショナルな催しとなった。
 日本の地ビールもビールコンテストでいくつも賞を得て、世界レベルの品質であることが実証されているが、世界のビールと飲み比べて本当に美味しいビールが多数醸造されていることを改めて実感した。
 個人的には、ポパイのパーフェクト・ビア・サーバーやいくつかの地ビール、英・独の海外ビールなども紹介したいところであるが、ここでは、あくまでベルギービール愛好家の視点から感じたことを紹介する。
ベルギービールの生ケグ(樽)
昨年に続き、木内酒造(資)がアメリカの取引先であるB.United International Inc.を通じで輸入したベルギービールは、3種類。1.ラ・ショフLa Chouffe・ケグ、2.トラバドールTroubadour・ケグ、3.ペティット・コショーン・ヴァプール・コシューンVapeur Cochonne・ケグである。ほかに、シュナイザー・ヴァイスSchneider Weisse・ケグ(独)、アヴァンティヌスAventinus・ケグ(独)、アインベッカー・プレミアム・ピルスEinbecker Premium Pils・ケグ(独)、アクショネーターBuergerbraeu Aktionator ・ケグ(独)、 ミレミアムブルーGale's Millenium Brew ・ケグ(英)、ゲールズ・コンケスト・マスターブリューGales Conquest Ale Masterbrew・リアル(英)というマニア垂涎のビールも一緒に輸入し出展しており、行列が絶えない状況であった。その隣りでは、これらのビールを輸入する木内酒造のブースがあり、藤原ヒロユキ・オイスタースタウトやキャスケードビールの出展があった。
 ラ・ショフLa Chouffeは、昨年のMc Chouffe(JBF2004とWCBFに出品)に引き続きシリーズ物の出品ということであろうか。本邦初の樽生となるが、ワロニア・ブロンド・エールの代表格のビールであるので、このまま何らかの形で輸入を続けて欲しいものである。ラ・ショフとトラバドールは同じサーバーに繋がれていたが、ガス圧の関係で泡だらけ。
 トラバドールTroubadourは、1999年創業のBrouwerij De Musketiersのビールでこの樽も本邦初の初出品。瓶ビールは木内酒造が昨年から僅かに輸入している。
 .ペティット・コショーン・ヴァプール・コシューンは、小瓶のラベルに印刷してある銘柄名なので、樽はペティットではないので、Vapeur Cochonneの表示だけでよかったと思う。昨年のビアフェスではリストにありながら、樽の口が合わないとかいう理由で出品されないままに終わり、WCBFには出品されたビールである。昨年9月に続く2回目の登場である。

 さて、今回初出展のメーカーとして(株)きんきがあった。札幌のPal's Cafeの要望に応えたのでないかと推測するが、デ・コーニンク樽生を輸入し、東京会場、大阪会場ともに出品された。デ・コーニンクは、ベルギー、アントワープの地ビールであるが、ベルギーでもアントワープ以外の地で味わうとなかなか状態のよい樽生ビールに出会わない難物である。貴重なビールをいただき有り難いと感謝したが、味わい的にはやはり難しいと感じた。

 他にベルギービールのケグ(樽)は、小西酒造のヒューガルデン・ホワイトとトーシンブラッセルズのグリゼット・ブロンシュの2つ。

なお、ビールを味わうために配付されたグラスは、藤原ヒロユキさんデザインのオリジナル記念グラスである。記念グラスは各日先着1000名ということで、それを超えた人たちにはプラスチックのカップの配付となり後半はそれを持つ方々の姿が目立った。参加費3800円ということを考えるとちょっとお気の毒である。といっても小さな記念グラスの形状がビールの香味を感じるのに適切な形状とも言えず、最初の回から絶やさず参加しているが、いいかげんなんとかして欲しいものである。
ベルギービールJapan
会場には、名古屋の木屋さんが、「ベルギービールJapan」のブースを出店。瓶ビール各種の他にグラスの販売もあった。樽生ビールの販売もあり、今年も下北沢・蔵くらの山田さんや小西酒造の井上さんらがお手伝いをされていた。ブラッセルズの滝沢さんは樽生ビールのセッティングが終了すると帰ったという。
○新入荷ベルギービール
 デウス750ml/プランタン・シリー330ml/ピンクキラー250mlの3種類であるが、初めて見る人も多かったはず。
 蔵くらの山田さんが、プランタン・シリーの瓶を持ち会場に突入し有料販売の宣伝していた。大きなプラスチックのカップで、この冷えたビールを味わうととても美味しいと感じた。
 なお、奉行所ではせっかくなので、 デウス 750ml(2,940円)を冷やしていただき、メンバーでシェアした。デウスDeuSはヴィンテージ2004である。
○サン・ランビナスのシェア
予約制で各回18名限定。7日15:00〜 8日15:00〜に行われた。
○シメイ・ジェロボアムのシェア
日曜日のみ予約制で15名限定。8日13:00〜
○樽生ビールの有料試飲
ベルギービール樽生は、今年は4種類。1.フローレフ・トリプル、2.フローレフ・ブリューン、3.モアネット・ブロンド、4.ボン・ヴーがそれぞれ1杯500円〜600円で提供された。
シメイ
 シメイビールの輸入元の三井食品さんも出店。シメイビール3種の他、最近出版された『Beer & Pab』のメイン記事にも取り上げられたアメリカのアンカー・スチームビールの試飲を行い、愛好家の注目を集めていた。シメイのマグナムなどの展示はなかったが、シメイブルー小瓶の2005ヴィンテ−ジは多分ここで初お目見え。基本は2004ヴィンテージだったが、後ろの箱に2005ヴィンテージの箱が混ざっていたという。日曜日に参加」された方は2005年を味わう機会があったはず。
お土産ビール販売コーナー
「ベルギービールJapan」のコーナーでもベルギービールの販売を行っているが、こちらは地ビール扱うVINO JAPALICAヴィノ・ジャパリカのブース。お台場アクアシティなどに店舗を置く。ヴィノ・ジャパリカが持ってきたビールは地ビールだけだったが、木内酒造がほぼサンプルと思われるような数しか持ってきていない海外ビールも合わせて販売していた。木内酒造の海外ビールのケグコーナーで提供されているビールの瓶ビールなど、ドイツやイギリスのレアなボトルが多数並んでいる。
 ベルギービールの種類は少なかったが、Troubadour小瓶、Hanssens Oudbeitje小瓶、Hanssens Gueuze小瓶、Vuuve(Brouwerij de Regenboog)小瓶、Saison de Pipaix ヴィンテージコレクション'95大瓶といった物が販売されていた。いずれもアメリカ経由のものである。
ベルギースタイルのビール
日本の地ビールで、ベルギースタイルで醸造されたビールがいくつか出品されていた。
 まず、ホワイト・ビール系が3種類、ということで、手本はヒューガルデン・ホワイトという巨人ながら、まとまりのよい味わいを保っていた。原材料を惜しんだような味わいの薄いホワイトではない。
 浜名湖ビールの「ヘブンズ・ドア」は、ベルジャン・ストロング・エールという範疇で、高アルコール、高濃度のビールであるが味わいはソフトでじっくりと味わいたいビール。
 よなよなエールのペルジャン2号は、「Belgian Style Dubbel」(※リストのDabbelは誤植)ということで、この3月第3回リアルエールフェスティバルに出品され、第1位の人気を博した商品。4月に缶ビールが発売され、それも好評である。リアルエール仕様のビールで、缶と樽とで異なるのではとの話があったが、これを味わう限り中身は同一である。リアルエールとしてハンドポンプから注がれたビールの方は、泡がクリーミィで全体にやや滑らかな印象ではある。
ベルギースタイルのビール
ブランド名 ビール名
オゼノユキドケ ホワイトヴァイツェン
Harvestmoon ベルジャンウィート
銀河高原ビール 白ビール
浜名湖ビール ヘブンズ・ドア
よなよなエール ペルジャン2号

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