ジャパン・ビア・フェスティバル2004 in 東京
日時:2004年6月19日(土)・20日(日)
 19日(土)14:30〜19:00
 20日(日)11:30〜17:30
場所:恵比寿ガーデンプレイス ザ・ガーデンホール
主催:日本地ビール協会
参加費:3600円(前売3200円)
 参加する地ビールメーカーが少なくなり、逆に輸入ビールが増えてきたのが今回のフェスティバルの特徴。6月19日(土)は東京プリンスホテルで地ビール協議会主催の「第7回地ビールを楽しむ会」と催しがバッティングし、そのため出展者も参加者も混乱を生じた異例の事態。2つの催しが重なる19日(土)にどちらも催しにも参加者が集中し、恵比寿のジャパン・ビア・フェスティバルの20日(日)は比較的空いていた。
 このビア・フェスのために特別に輸入したというベルギービール6種類の生ケグを味わおうとボア・セレストの山田さんや青葉台のコパさん、すがやさんなどベルギービール通の方々も会場に来場していた。
 この稿では、ベルギービール愛好家の目でフェスティバルを紹介する。
会場風景
○ベルギービールブース
会場には、名古屋の木屋さんが、ベルギービールのブースを出店。瓶ビールの他にグラスの販売もあった。樽生ビールの販売もあり、ブラッセルズの滝沢さんや小西酒造の井上さんらがお手伝いをされていた。
○樽と瓶と飲み比べ ダシュッフ醸造所万歳!
マックシュフ、シュフナイスの2つのビールが樽生(日本初登場!)で登場するのにあわせ、瓶との飲み比べをしようという企画。マックシュフ、シュフナイス750mlの大瓶をテイスティングサイズでグラス売り。下北沢・蔵くらの山田さんがお盆にビールを載せ、会場内で薦めていました。マックシュフ/シュフナイスどちらか1種類250円、マックシュフ&シュフナイスセット400円。
○ドゥリーフォンティネン スカールベーク3本平行試飲
※19日(土) 16:00〜/20日(日) 14:30〜  (各回15名限定)
1本1本味が違うと言われているドゥリーフォンティネン スカールベークを3本を飲み比べというとんでもない企画。参加費は900円。八州回りが参加。
○カンティヨン サンランビナスをシェアする会
※19日(土) 18:00〜/20日(日) 16:00〜  (各回18名限定)
カンティヨン醸造所のレア物ランビックのサン・ランビナスを1杯400円。昨年の特別有料試飲では開場と同時に予約でいっぱいということで参加できなかった方多数。奉行は今回は遠慮しました。
○シメイ ジェロボアムをシェアする会
※20日(日) 13:00〜  (15名限定)
シメイジェロボアムは、シメイブルーの容量3000ml瓶。特大グラスで見分ける飲み分ける。500円。
○アベイデロック醸造所の樽生ビールの有料試飲
大きなプラスチックのカップで500円。最終売り切り時には400円とお徳。これも下北沢・蔵くらの山田さんがお盆にビールを載せ、会場内で皆に薦めていました。
○三井食品のブース
地ビールのメーカーの出店以外に、今回は輸入ビールのメーカーの出店が目立ったことは先にも書いたが、シメイビールの輸入元の三井食品さんも出店されていた。
 シメイ各種展示、試飲を行っていたが、シメイジェロボアム、マグナムは展示で終わってしまった。
 他に同社が輸入するアメリカのアンカー・スチームビールなどの試飲を行っていた。  
○ベルギービールの生ケグ(樽)
ベルギーの生ケグは当初6種類が予定されていた。予定の6種類は以下のとおり。
1.マスタード・エール ウォスティンチェWostyntje Moustard Beer<ベルギー/レゲンボーフ> 
2.マック・シュフ 生ケグ <ベルギー/ダシュフ> 
3.ナイス・シュフ 生ケグ <ベルギー/ダシュフ> 
4.アラビール 'Summer Seasonal' 生ケグ <ベルギー/デドーレ> 
5.ボスキュン 'Spring Seasonal' 生ケグ <ベルギー/デドーレ> 
6.バプール・コションヌ 生ケグ <ベルギー/バプール> 
※これ以外に、ブラッセルズ提供のグリセット・ブロンシュ樽生もあった。

生ケグ・コーナー

シュッフ2種の生ケグ

Mc Chouffe

アラ・ビアの生ケグ
 この6種類がベルギーを代表するビールとは思わないが、珍しいビールの生が飲めることは嬉しい。これらも含めて、今回の外国産ビールの生ケグは、アメリカから輸入されたものだというが、これが実現したのは木内酒造さんのお陰である。常陸野ネストビールを醸造する木内酒造がアメリカに地ビールを輸出していることは知られているが、そのアメリカのインポーターはヨーロッパからもビールを輸入していて、今回出品されたドイツ・イギリス・ベルギー・チェコのビールを保有していたという。その繋がりで今回、その保有するレアなビール樽が日本に多数輸入できたというわけである。
 ビールの状態は、随分遠回りをして日本に着いたのでなんとも言えないが、ヨーロッパからアメリカ、アメリカから日本という行程の中で、赤道を越えるということはない。物によっては状態のよいものもあった。
 樽は最初からすべて提供されていたわけではなく、ビア・サーバーの数の制限によるためか、あるビールがなくなると次のビールを繋ぎ提供するということで、開場当初に味わえなかったビールもフェスティバル後半になると飲めるようになった。最後には当初予定されていたビールはほとんど提供されたが、ただ1種類バプールの樽だけは提供されず仕舞いで完売の張り紙が出されてしまった。聞くところによると、1つのビールの口が合わず、繋げなかったものがあるとの話。ということはその樽は今回唯一リストにありながら出品されなかったバプールの樽ではなかろうか。非常に期待していただけに残念である。
飲んだベルギービール
1.Wostyntje Moustard Bierウォスティンチェ
 (7% 50リットル生ケグ)Br.De Regenboog
 レアな醸造所の割には、最近この醸造所のビールを飲む機会が多い。良くも悪くもこの醸造所のクセが表現されている。マスタードの風味もしっかり感じられる。
2.Mc Chouffe マック・シュフ (8.5% 20リットル生ケグ) Br.D'Achouffe
 意外な軽さ。濁りもなくクリアー。ワロニア・ブリューンでこの飲みやすさはどうしてと驚く。樽と瓶とで異なる。
3.N'Ice Chouffe ナイス・シュフ (10% 20リットル生ケグ) Br.D'Achouffe
 スパイシーさがあり、コクもある。
 マック・シュフ、マック・シュフとも名古屋の木屋さんが瓶ビールも持ってきていて、会場内で販売していた。飲み比べた方も多いはず。
4.Ara Bierアラビール(8% 50リットル生ケグ) De Dolle Brouwers
 デ・ドーレ醸造所の 'Summer Seasonal' ビール。タイプがウィート・エールだとの話を聞いて驚いたが、飲んでみて理解した。オレンジピールの味がかなり強く、オレンジに由来する酸味も感じられる。無ろ過で濁っている。色もブロンドよりはやや白っぽく、ホワイト・ビールの範疇にはいるビールである。+
5.Bos Keun ボスキュン(7% 50リットル生ケグ) De Dolle Brouwers
  'Spring Seasonal'ビール。濃醇なビール。澱がすごい。

ベルギービールの魅力
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