第1回 シメイ・カルチャークラブ会員親睦会
日時:1999年3月11日(木)

午後7時〜9時

会場:ワインの広場 久太郎

会費:3500円
シメイ・カルチャークラブが、シメイの正式代理店となった。これは、シメイビールが日本によりよい品質で輸出できるようにと、品質を考えた措置である。
 当日は、ブルース社長も来場し、会員一人一人に会員証が手渡しで贈られた。
ビールはシメイビール飲み放題。シメイグッズが多数あたる抽選会もあって、大いに盛り上がった。
(奉行)
トーマス神父からの祝辞
友よ、
 この度、シメイ・カルチャークラブの会員の皆様にご挨拶とお祝いを伝えることが出来、大変うれしく存じます。
 スクールモン修道院は、この友愛に満ちたクラブの門出を皆様方と一緒にお祝い申し上げます。シメイビールが永年にわたり好評を博してきたお陰で、私たちのような地味な修道院が日本という遠く離れたところでも知られるようになった事を非常にうれしく思います。こうして会員の皆様がこの文章を読んで下さっているということこそ、私達に新しい関係が生まれている証と言えるでしょう。

 皆様と同じように、私達は、自己以外のあらゆる存在に敬意を払うという生活を実践しております。すなわち協調への限りない願いであります。しかもそれは、精神的な面と肉体的な面の2つの側面からの努力を絶えず実践することで、平和を追い求めることができるのです。
この事はどの修道院にも共通する目的ですが、進み方は目に見えないほどゆっくりしています。

 当財団は1098年の設立以来、今年で100年祭を迎えましたが、そのクレルボの聖ベルナールと同じく私たちは人々に平和をもたらすべく尽くしています。その平和とは、善に対しては可能な限りの善を返すということです。このことによって、私達はゆくりであっても、悪に対しても善をもって報いることで、多くの人々に平和を与える平和な人間になることができるのです。自己をあきらめることは、他者をあきらめさせることにつながるのです。

 これは、平和を実践するための心の知恵です。これを私達は求めているのです。この心の知恵は、頭脳や暴力や労働と正反対のものではありません。この善の知恵は悪と闘ってやっつけてくれます。これで、私達には真の平和をもたらしてくれるのです。心の知恵とは実は単純な日常生活を送ることで兼わってきます。すなわち、尊まれつき宿っているものに置き代わることが出来、また、肉体と精神の禁欲も可能となるのです。

 正しい行いとは、物事の本質と現実に従いつつ、「好奇心」を持たないということです。なぜなら「好奇心」は、(尊厳、正義、公正、美、愛といった)基本生活を営むべき精神や意思を失わせる危険をはらんでいるからです。このようにして私達は自らの行動を律して行くのですが、これこそ、神の存在と向き合う心安らかな生活態度の賜物であるのです。
 実は、私達がユニークな個性を兼えた、ビールとチーズという価値の高い製品を提供できるのも、こうした生活の延長上にあるのです。これらの製品を口にする時、人々は自らを知ることになるのです。
 そして、シメイ製品の消費者は自らの生活の質を高めることができます。私達はもっと多くの量を作ることができるかも知れませんが、量を追えば2つとして同じ物は作り得ないのです。シメイ修道院の製品は、偉大な潜在力を秘めつつ更なる忍耐を要求しているのです。修道院は市場メカニズムの言うような機会に出て行くことを望みません。修道院の考えでは、シメイ製品を作り、評価するには永い修行を必要とします。製品に込められた歴史、文化、風味の豊潤さ等々、こうしたことで全ては理解するまでに時間がかかります。良いワインが時間を要するのと同じです。もっともこうした時間を重視する一方で、修道院では高品質なビールやチーズを作るのに必要な世俗の知識が不要というつもりはないのです。

親愛をこめて
トーマス神父
※なお、トーマス神父は、残念ながら2000年6月6日他界しました。
事実の確認の際、エクスポーターさんからは次のようなメッセージをいただいておりますので紹介しておきます。
(トーマス神父は)長らく糖尿病を患っていましたがその疾患で6月5日に急遽入院し6日に他界されました。修道院の慣習に則って葬儀は密葬で公表されません。せめて故人を偲びシメイビールを飲んでご冥福をお祈り頂ければ故人もさぞ本望と存じます。

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