ベルギービールの特質・種類(4)

ベルギービールのグラス(2)/ビールの温度

オリジナルグラスの形状がわからない時、どうすればよいでしょうか。そうしたとき、ビールのラベルにヒントが描かれています。グラスの形状ばかりでなく飲むべく温度など重要な情報が裏面のラベルに記載されていることが多いので、ビールの輸入元には、こうした情報が隠れないように注意深く日本語のシール(裏ラベル)を貼って欲しいものです。

◆ビールグラスの形状が描かれているだけのもの
◆一般的なピルスナーグラスでは飲んではいけないと×印をつけた上で、本来のオリジナルグラスを表示しているもの。
◆飲むべき温度も表示してあるもの
◆飲むべき温度、注ぎ方までかいてあるもの。

ビールの温度

上のラベルにもあるように、ビールを飲むべき適温があります。冷たすぎても香りや味わいがわかりませんし、なま温くてもおいしくありません。一般的にはアルコール度数の低いピスルナーやホワイトビールは清涼感を楽しむため、低めの温度でサービスします。色がBLONDとBRUNEではBLONDの方がやや低い温度でサービスします。アルコール度数の高いコクのあるタイプのビールはやや高めの温度がよいようです。ワインでも白ワインは低い温度、赤ワインは室温で飲むのと同じです。

  1. ピルスナー(ラガービール) 2〜4℃
  2. ブロンド色のスペシャルビール 6〜8℃
  3. アルコール度数の高いビールやブラウン色のスペシャルビール 8〜12℃

醸造所の推奨温度をいくつか例示してみますが、その推奨温度がすべてではありません。シメイでは喉が乾いているときは低い温度味わうように言っています。そのときの季節・気温・自分の体調等TPOに応じておいしく味わえる温度が変わるのは当たり前です。(しかし、オルヴァルの推奨温度が12〜14℃というのは、ちょっと高い気がします。)

◆ビールと推奨温度◆
例示 アルコール度数 推奨温度
Blanche Foudroyante de Bruxelles 4.5%















0〜2℃
Silly Pils 5% 2〜4℃
Titje 4.7% 3〜5℃
Silly Saison 5.3% 3〜6℃
Double Enghien Blonde/Brune 7.5%/8% 4〜8℃
Chimay Triple(White) 8% 6〜8℃
Primus 5% 6℃
De Koninck 5% 6〜8℃
Antoon 6% 6〜8℃
Tongerlo Tripel Blond 8% 7℃
Pauwel Kwak 8% 5〜10℃
Tripel Karmeliet 8% 6〜9℃(8〜12℃)
La Divine 9.5% 7〜10℃
Scotch Silly 8% 7〜10℃
Corsendonk Pater /Agnus 8% 8〜10℃
Affligem Blonde 7% 8〜10℃
Tongerlo Dubbel Blond 6% 9℃
Cuvee De Koninck 8% 9℃
Lindemans Pecheresse 2.5% 10℃(cool)
Steenbrugge Dubbel /Tripel 6.5%/8.5% 8〜12℃
Floreffe Triple 8% 8〜12℃
Affligem Triple 8.5% 8〜12℃
Duvel 8.5% 10℃
Chimay Red/Blue 7%/9% 10〜12℃
/喉が渇いたときは8°
Floreffe La Meilleure 8.5% 10〜12℃
Lindemans Faro 4.5% 12℃
Kasteel Bier Gouden Triple/Donker 11%/11% 12℃
Floreffe Double 7% 10〜15℃
Rochefort 6/8/10 7.5%/9.2%/11.3% 12〜14℃
Westmalle Dubbel/Tripel 6.5%/9% 12〜14℃
Orval 6.2% 12〜14℃

赤坂のベルギー料理店「ボア・セレスト」では、ベルギービールのメニューが100種類ありますが、ビールを温度の異なる数台の冷蔵庫に分けて保管し、サービスする温度に配慮しています。 


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